毎年6月17日は「ゆりまつり」の名で知られる率川(いさがわ)神社の「三枝祭」。「さいくさのまつり」と読むそうです。神社のお名前もですが、難しい読み方が多いですね。
お神酒の酒だるのまわりをササユリの花で飾り、楽の音とともに神さまへお供えするおまつりです。当日は神事だけでなくゆり姫や稚児たちの行列が市内を約2時間かけて巡行し、華やかな雰囲気に包まれます。
この「ゆりまつり」に欠かせないアイテムのササユリは、率川神社のご祭神「媛蹈韛五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)」のふるさとに近い三輪山のふもとにある大神(おおみわ)神社から前日に運ばれてきます。
大神神社はあの大きな鳥居で有名ですね。
桜井市にあり、神さまが鎮まる三輪山そのものが「ご神体」とされていますよ。
この大神神社の境内には、「ゆりまつり」にお供えされるササユリを育てる専用の「ささゆり園」があります。
写真撮ったのが冬だったので何がなんだかまったくわかりませんが。
そして毎年ここから率川神社までササユリが運ばれてくるんですが、実はなんと、
電車
で運ばれてくるんですよ!
それも一般のお客さんと一緒に普通列車で。
コレに乗ってます(笑)
車内に入ると、いちばんうしろ。
確かになにやら鎮座されてるようす…
のぞきこんでみると、おお!
ほんとにササユリの花が。
ちゃんと駕籠に乗ってるのが特別っぽい。
JRの人も写真撮ってましたw(記録用?)
奈良駅に到着後、ホームで隊列を整えて…
改札へと向かいますよ。
階段がちょっと大変そう。
通りがかった人も何事かと振り返ります。
そりゃ知らない人はびっくりするわな(笑)
さすがに自動改札機は狭くて通れないので、横の係員用通路から出場しました。
外へ出たら、さらに立派な花車にお乗り換え。
率川神社まではちょっと距離があるので、こちらは文字どおり車輪がついたクルマになっています。
ここからは待ち構えてる人も多く、ぐるっとカメラに取り囲まれちゃいました。
その後、そのカメラ列を追いやるように浴衣に菅笠の皆さまが花車のまわりで円陣を。
ユリの花(これは造花ね)を手に「ささゆり音頭」を踊ります。
なかなかニギヤカ。神事というよりお祭りっぽいですね。
その後ふたたび隊列を整えて、奉献行列がスタートです。
警察の方も出てくださってるので赤信号もなんのその(笑)
まぁ、行列が渡り切る前に信号変わっちゃうので仕方ないですね。
そのまま三条通りを「ささゆり音頭」に先導されて進みます。
暑い中ずっと踊り続けてお疲れさまです。
花車の前後には踊りとは別に、ササユリの花を持った女性が。
この花差しは、神事の時に率川神社の拝殿に飾られますよ。
引き続き警察の皆さんに見守られながら通りを東へ。
居合わせた外国人観光客の皆さんも、ラッキーな出会いにテンションが上がります。
でも後ろは大渋滞www
それほど長時間ではないので交通規制はしないんですね。
それでも花車が通るときには、ふわっと甘い香りが届きます。
ああ、夏が近いなぁ。
お昼ごろ、行列が率川神社へ着いたらササユリは神前へ供えられ、奉献奉告祭が執り行われます。ワタシは所用でいったん離脱しましたが。
その後、午後3時からは宵宮祭。
神職さんによる神饌や祝詞奏上の神事が厳かに執り行われます。
ちなみに、誰でも拝殿に入って参観できますよ。
巫女さんによる神楽奉納も。
宵宮祭は30分ほどで終了。
神主さんのごあいさつの後、みんなで揃ってお隣の摂社「率川阿波神社(いさがわあわじんじゃ)」を参拝。
続いて本殿後方にある遥拝所で三輪山を奉拝。
このずっと南に三輪山があります。
参拝が終わったら、お下がりのお神酒がふるまわれます。
ワタシもありがたく頂戴しました。
量はほんの少しなのでこの時間でも大丈夫(←何が)
あ、でも自動車を運転される方はダメですよ!
大役を終えた駕籠。
帰りは軽トラで大神神社まで直帰のようですw
すっかり準備も整って、明日の本祭を待つばかり。
明日も良いお天気だし、土曜日だし(笑)、かなりの人出になりそうです。
ワタシは明日は「駄菓子屋さん」オープンしなきゃなので本祭はパス。
たぶんたくさんの方がいろいろアップされるでしょうから、ぜひそちらをご覧ください(←無責任)
なお「ゆりまつり」についてくわしくは率川神社のホームページなどでどうぞ。