• 泊まって楽しむ昭和資料館 ゲストハウスるーのす

    修二会の練行衆の皆さんが「試別火」に入られた翌日の21日、行中の無事を祈願するために東大寺内の各所を参拝する「社参(しゃさん)」が行われました。

    宿所の別火坊を出られる皆さん。
    今年はコロナ対策のために全員マスク姿という異例の社参となりました。

    まず戒壇院横の八幡殿へ向かわれます。
    向こうには山焼きで燃えなかった若草山。

    続いて大仏殿へ向かわれます。

    大仏殿の回廊横を進まれる皆さん。
    一列に進まれる姿が美しいです。

    多くの人がカメラを構えて…

    大仏殿前で全員そろって参拝されます。

    大仏殿の後は南大門の近くにある天王殿へ。
    居合わせた人たちは何事かとちょっと驚いた様子。

    天皇殿参拝の後、もう一度もと来た道を戻ります。

    大仏殿東側の石段「猫段」を上がって俊乗堂方面へ。
    俊乗堂に祀られている俊乗坊重源(しゅんじょうぼうちょうげん)は、平重衡による焼き討ちで荒廃した東大寺を再建した功績者です。

    「猫段」を上がる際には短くほら貝が吹き鳴らされます。
    ここで転ぶとネコになってしまうという言い伝えが「猫段」の名前の由来だそう。
    まさか練行衆さんが転ばれることはないと思いますがw

    鐘楼横から三昧堂(さんまいどう=四月堂)を通り、二月堂の前に出ました。
    鐘楼前と三昧堂の横、その後「お水取り」で香水を汲む閼伽井屋(あかいや)の横でもほら貝が吹かれます。

    このあと東大寺の初代別当である良弁(ろうべん)僧正が祀られる開山堂を拝礼し、練行衆さんたちは二月堂下の湯屋に入られます。
    ここでいったん湯を浴びられるのですが、その際「試みの湯」と称して本行への覚悟を問われる問答が行われます。

    「試みの湯」のあと練行衆さんたちは、聖武天皇と二月堂本尊の十一面観音に拝礼するため二月堂へ上がられます。
    それを前に二月堂の回廊ではロープを張って通行規制。

    聖武天皇が葬られている聖武天皇陵は
    二月堂の北西、右手方向にあります。

    登楼前にもほら貝が吹き鳴らされ、次々に練行衆さんたちが上がってこられました。

    全員揃われたら、東大寺の生みの親ともいえる聖武天皇に拝礼します。
    二月堂から外に向かって拝礼する姿に「?」と思われる方も多いようですが、遠方の聖武天皇陵を望んで拝礼するのがその理由です。

    そのあとはもちろん二月堂の本尊である十一面観音にも拝礼してから退出されますよ。

    二月堂を下りた後は、真下にある東大寺の鎮守神のひとつ興成(こうじょう)神社を拝礼し、ここでいったん解散となります。

    この日は良いお天気で
    動くと汗ばむほどの季節外れの暖かさでした。