修二会に向けての前行も後半に入った25日、少しホッとできるお天気となったなか練行衆さんたちが修二会で参篭しない他の僧侶たちに挨拶をする「暇乞(いとまご)い」が行われました。
道中では保育園児のみんながお見送り。練行衆さんたちの顔も思わず一瞬ほころびました。
一列になり整然と、静かに大仏殿へと向かいます。
通りがかった観光客が何事と振り返りますが、粛々と歩む姿にこちらも思わず背筋が伸びます。
続いて天皇殿を参拝。
天皇殿には大仏の造立を発願した聖武天皇の坐像が祀られています。
その後、東大寺本坊へと向かいます。
このあと夜まではそれぞれが自坊へ戻ったり食事や歓談もできる、行中唯一の自由時間となります。
しかし一転、翌日からは全員仙花紙で作った「紙衣(かみこ)」を着用して一層厳しい「惣(総)別火」に。
これ以降は特定の場所に置かれた火鉢でしか暖を取れずそこ以外での私語は禁止、さらには地面に足をつけることもできません。参篭される練行衆のみなさんは、満行となる来月15日未明までひたすら祈りの日々が続きます。