• 泊まって楽しむ昭和資料館 ゲストハウスるーのす

    毎年9月17日には「関西の踊りじまい」とも言われる十七夜(じゅうしちや)盆踊りが東大寺で行われます。
    まだまだ暑さ厳しい中でも、夜にふと涼しい風が吹いたりする頃。セミの声も小さくなり、やっぱり夏が終わっていくんだなぁというちょっと寂しい気持ちにダメ押し(笑)してくれます。

    東大寺へ向かう道の先には名残りの入道雲が。

    二月堂の下の広場には立派なやぐらが組まれていますよ。

    毎月17日は観音様の縁日で、そのなかでも特に旧暦の8月17日は「十七夜」と呼ばれ昔から各地の観音様を祀る場所では法要やさまざまな催しが行われてきました。そのため十一面観音がご本尊の東大寺二月堂でも旧暦に合わせたこの日に十七夜の法要をお勤めし、そのあとで盆踊りが催されるのですが、実はこれ平成5(1993)年に復興された新しい催しなんです。

    二月堂の本堂には早朝から多くの灯明が灯され、回廊のまわりには数百基の灯籠が並びます。そのそれぞれには多くの人の願いが書かれています。
    そうそう、今年は阪神が好調ですよね!これはもしかするともしかするかも…

    この盆踊りではおなじみ河内音頭のほか江州音頭や泉州音頭、鉄砲節などのプロの歌い手さんが生唄で盛り上げてくれますよ。

    三月堂の前ではそうめんや冷やしぜんざい、かき氷などの販売も。早くから大賑わいです。購入は現金ではなくチケット制。あらかじめ1枚100円の引換券を購入しておかなくてはなりませんが、あまりの長蛇の列に恐れをなしてワタシは諦めてしまいました…

    広場にも続々と人が集まってきます。この盆踊りは誰でも自由に参加できるんですよ。

    いよいよ演奏も始まりました。
    特に練習があるわけでもありませんが、いつしか皆さん大きな踊りの輪を作っていきます。

    常連さんなのか同好会なのかわかりませんが上手に踊る方々がやっぱりおられ、それを中心に周りの人も見よう見まねで踊りだす…という感じ。
    まぁ特に形にこだわるわけでもないので、皆さん思い思いに手足を動かしています。そう。楽しけりゃそれでいいんですよねw

    そのうち広場は老若男女の人々で埋め尽くされ、だんだんとボルテージも最高潮へ。このあと夜の9時ごろまで踊りは続きます。

    ところでお寺で騒いで盆踊り?
    と疑問を持つ方も多いかも。
    最近は公園や運動場での盆踊りのほうが馴染みがありますもんね。

    でも盆踊りってもともとは精霊をお迎えして死者を供養するというのが起源なので、お寺での盆踊りは決して不思議や場違いなものではないんです。

    今回ワタシは荷物も多かったので模様眺め(笑)と撮影にとどめて踊りの輪には加わらなかったんですが、これは見ていると一緒に踊りたくなりますね。こんどは参加しようかな。